旗竿地のデメリット7選｜後悔する理由と購入前に知っておきたい意外なメリットを紹介

家づくりを検討していると、価格の安さに惹かれて旗竿地が気になる人も多いです。ですが上記のような不安から、なかなか購入に踏み切れない人もいるでしょう。

もしデメリットを知らずに旗竿地を購入してしまうと、将来的に売却できないなどのリスクもあります。

この記事では、旗竿地のデメリットから後悔する理由について徹底解説。さらに、購入前に確認すべきポイントや、実際に住んでわかったメリットまで具体的に解説していきます。

結論として、旗竿地でも事前の確認と工夫をすることで、暮らしやすい住まいを建てられます。ただし明確なデメリットもあるため、特徴を理解して納得して購入することが重要です。

旗竿地の購入で後悔しないために、最後まで記事を読み進めてください。

【後悔する？】旗竿地のデメリット7選

旗竿地は価格の安さに魅力がある一方で、見落としがちなデメリットも存在します。ここからは、実際に旗竿地を購入する際に知っておくべき注意点を7つ紹介していきます。

1：日当たり・風通しが悪くなりやすい

旗竿地は周囲を建物に囲まれることが多く、1階部分を中心に日当たりや風通しが悪くなる傾向があります。旗竿地が奥まった位置にことで、道路に面した整形地と比べて、隣接する建物の影響を受けやすいためです。

実際に、以下のような悩みが発生しやすいです。

とくに住宅密集地では、建物が接近しているため採光や通風の確保が難しくなります。旗竿地を選ぶ場合は「吹き抜け」「中庭」「2階リビング」などの工夫で、光と風を取り入れる設計を心がけましょう。

2：外構・配管工事の費用が高くなる

旗竿地は形状の都合上、外構やライフライン工事にかかる費用が高くなりやすいです。とくに「竿部分」が長い場合、配管の延長や整備にコストがかかります。

よくあるケースとして、次のような費用負担が発生します。

旗竿地を選ぶ際は土地価格の安さだけで判断せず、外構や配管工事の費用を含めた総予算で検討しましょう。

3：駐車スペースが狭くて使いにくい

旗竿地では竿部分を駐車スペースとして使うことが一般的ですが、幅が足りないと非常に使いにくくなります。とくに道路との接道幅が2〜2.5m程度だと、大きな車の出し入れが困難です。

竿部分はもともと通路として設けられていることが多く、駐車の利便性までは考慮されていない場合が多いためです。

よくあるトラブルとして、次のような問題が挙げられます。

車を停めることで人の通るスペースが狭くなり、生活動線にも影響する場合があります。旗竿地を検討する際は、希望する車種が無理なく停められるか、事前に実際の寸法を確認しておくことが大切です。

4：間口が狭く大型家具の搬入が難しい

旗竿地は通路部分が狭いため、大型家具や家電の搬入がスムーズにできないケースがあります。間口が2m前後の場合、運搬ルートが制限されるため注意が必要です。

さらに路地に曲がり角があると、搬入時に家具が壁やフェンスにぶつかる可能性が高まります。通路が舗装されていなかったり段差があると、荷台に振動が伝わる点も注意が必要です。

搬入時に起きやすいトラブルの例として、以下のようなものが挙げられます。

搬入経路の確保は、建物の設計とあわせて重要なポイントです。旗竿地を購入する前に、家具や家電のサイズをもとに搬入シミュレーションをおこない、安全に運搬できるかも確認しておきましょう。

5：防犯上の不安が出やすい

旗竿地は通行人の目が届きにくく、空き巣などの防犯リスクが高まりやすいです。とくに夜間や不在時には、死角が多いことで侵入されやすい環境となります。

建物が奥まった位置にあるため、異変に気づかれにくいことが不安材料になります。敷地内に第三者が入り込んでも、周囲から発見されるまでに時間がかかるケースもあります。

防犯上の懸念として、次のような点が挙げられます。

旗竿地に住む場合は、防犯カメラやセンサーライトの設置などの対策をして、防犯性の高い住まいづくりを意識しましょう。

6：将来的に売却しづらい可能性がある

旗竿地は特殊な形状をしているため、法的制約の影響で一般的な整形地に比べて売却しにくい傾向があります。そのため、将来的な資産価値や流動性の低さがリスクとなる場合があります。

たとえば売却時に起こりやすい課題として、以下のような点が挙げられます。

旗竿地を購入する際は再販時のリスクも視野に入れて、接道条件や法的制限については必ず不動産会社やハウスメーカーの営業マンに相談しましょう。

7：建築・解体時に重機が入らないことがある

旗竿地は路地部分が狭く長いため、建築の際に重機や大型車両の乗り入れが困難になるケースがあります。通路幅が2〜2.5m程度しかない場合クレーンの進入ができず、手作業での搬入になる場合もあるでしょう。

よくあるトラブルや追加費用として、次のようなものが挙げられます。

旗竿地を選ぶ際は、建築の搬入ルートや通行幅について、事前にハウスメーカーに現場調査をしてもらうのが安心です。

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旗竿地の購入前に必ず確認すべき5つのチェックポイント

旗竿地は価格面の魅力がありますが、購入後に思わぬトラブルが発生するケースも多いです。とくに接道条件やインフラ、近隣環境などは見落としがちです。

こちらでは、旗竿地を検討する際に必ず確認しておきたい5つのポイントついて解説していきます。購入前にしっかり確認することで、後悔のない土地選びをしましょう。

1：路地部分の幅と長さを確認する

旗竿地を選ぶ上で接道の幅と長さはとても重要です。幅が狭すぎたり長すぎたりすると、建物の建築や生活に支障が出る可能性があります。

とくに注意すべきポイントは以下のとおりです。

とくに幅は「2m以上」あることが最低条件です。現地では実際に車や人が通れるかも確認して、購入前にハウスメーカーの営業マンにも同行してもらうと安心です。

2：工事車両が出入りできるか確かめる

旗竿地では、工事車両が敷地内まで入れるかどうかも重要です。通路が狭いと重機やトラックが敷地内に入れず、建築作業に大きな支障が出ることがあります。

とくに問題になりやすいのは以下のケースです。

土地の見学時には「この幅で大型車両が通れるか」を具体的に確認しましょう。できれば、ハウスメーカーの営業マンに現地を見てもらい、工事が問題なく進められるか意見をもらうと安心です。

3：インフラの引き込み状況を調べる

旗竿地を選ぶ際は、水道・電気・ガスといったインフラがどこまで整備されているか必ず確認しましょう。敷地内まで引き込まれていない場合、追加工事が必要になり、予算が大きく変わることがあります。

インフラ環境の確認不足で起きやすい問題は次のとおりです。

インフラの状況は現地を見ただけでは判断しにくいため、ハウスメーカーの営業マンに図面を取り寄せてもらい、購入前に総額を把握しておくと安心です。

4：周囲の建物との距離や光の入り具合を確認する

旗竿地では隣接する建物との距離が近くなることが多く、日当たりや通風に影響が出る場合があります。とくに住宅密集地では、想像以上に室内が暗く感じるケースも多いです。

こうした環境は設計である程度カバーできますが、土地選びの時点で確認しておくと安心です。土地を見学する際には、周囲の建物の高さや日差しの入り方を確認するように気をつけましょう。

5：隣家の窓や生活音などの環境を観察する

旗竿地は周囲を建物に囲まれていることが多いため、隣家の生活音や視線が気になるケースがあります。プライバシー面に不安を感じやすいため、周辺環境のチェックは欠かせません。

とくに以下のような点に注意しましょう。

旗竿地ではとくに、購入後に「思ったより音が響く」「視線が気になる」といった後悔につながりやすいです。現地を訪れる際は、周囲の音や窓の位置まで観察しておきましょう。

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旗竿地でも快適に暮らすための4つの工夫

旗竿地には日当たりや通風、プライバシーの確保といった課題がありますが、設計の工夫次第で快適な住まいを実現できます。とくに注文住宅であれば、旗竿地ならではの形状を活かしたプランニングもできるでしょう。

ここからは、旗竿地でも快適に暮らすための具体的な対策について詳しくご紹介していきます。

1：吹き抜けや中庭で光と風を取り込む

旗竿地では周囲を建物に囲まれていることが多く、1階部分の採光や通風が確保しにくくなります。そんな課題を解決する方法として効果的なのが、吹き抜けや中庭の設置です。

住まいの明るさや快適性につながる対策がこちら。

周囲に高い建物があっても、上記の工夫をすることで1階でも明るさを感じられる空間づくりが可能です。設計段階で「どこから光と風を入れるか」を意識することで、旗竿地でも快適な住まいを実現できます。

2：2階リビングにして日当たりを確保する

旗竿地では1階が隣家の建物に囲まれていることが多く、どうしても日当たりが悪くなります。対策として、リビングを2階に配置する間取りもおすすめです。

2階にリビングを設けるメリットは次のとおりです。

「明るいリビングで家族が快適に過ごせる空間をつくりたい」という方は、2階リビングの採用を前向きに検討してみましょう。

3：路地部分を駐車場や庭として活用する

旗竿地の細長い通路部分は、一見すると無駄なスペースに思えるかもしれません。しかし工夫次第で、駐車スペースやちょっとした庭として有効活用できます。

具体的には以下の活用方法がおすすめです。

旗竿地は間口が狭くなりがちですが、「ただの通路」と捉えるのではなく、暮らしを豊かにする空間として考えることで、土地を無駄なく活かしましょう。

4：門扉や人感センサー照明で防犯対策する

旗竿地は通行人の目が届きにくい場所に家があるため、防犯面での対策も重要です。敷地が奥まっていることで、空き巣や不審者に狙われるリスクがあります。

代表的な対策は以下のとおりです。

とくに門扉や照明は、空き巣被害の防止に役立ちます。旗竿地に住むなら、防犯も「設計の一部」として考えて、家族が安心して暮らせる工夫を取り入れましょう。

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住んでわかった旗竿地のメリット5つ

旗竿地はデメリットが目立ちやすい土地ですが、実際に住んでみると「思ったより快適だった」と感じる人も多いです。価格が手頃なぶん住まいや設備に予算をかけられるなど、ほかの土地にはない魅力もあります。

こちらでは、旗竿地に住んだ人が感じたリアルなメリットを5つ紹介していきます。土地選びに迷っている方は、デメリットだけでなく良い面にも目を向けて、旗竿地があなたに向いているかを判断してください。

1：価格が安く、土地の購入費用を抑えられる

旗竿地の大きな魅力は、土地の価格が比較的安いことです。同じエリアであれば、整形地よりも2〜3割ほど安くなることもあります。

形状や接道の条件が特殊なため評価が下がり、そのぶん手頃な価格で購入できます。浮いた費用を使って、住宅設備や内装にこだわれる点もメリットです。

旗竿地で費用を抑えることで、以下のメリットが期待できます。

「限られた予算の中でも、なるべく理想の家を建てたい」そんな方には、旗竿地も十分に検討する価値があります。

2：通行人の目が入らず、プライバシーが保てる

旗竿地では道路から奥まった位置に建物を建てるため、通行人や車からの視線が届きにくいです。そのため外からの目を気にせず、落ち着いた暮らしを実現しやすい点もメリットと言えます。

たとえばリビングのカーテンを開けたままでも外から見えにくかったり、庭で子どもが遊んでいても視線を気にしなくて済みます。

プライバシーを守れる住まいは、精神的な安心感にもつながります。「静かで自分の時間を大切にしたい」という方であれば、旗竿地でも十分に満足のいく住まいを叶えられるでしょう。

3：奥まった立地で交通事故や騒音が少ない

車の通行が少なく、静かな住環境を確保しやすい点も旗竿地の特徴です。人や車が頻繁に通る場所から離れているぶん、騒音や事故のリスクが少なくなります。

とくに小さなお子さんがいるご家庭や在宅ワークで静けさを求める方にとっては、旗竿地での住まいは大きなメリットになるでしょう。

奥まった土地に建てることで以下のメリットが期待できます。

静かな環境は日常生活のストレスを減らして、心地よい暮らしにつながります。「騒音が気になる場所には住みたくない」「子どもが安全に遊べる環境がほしい」と考えている方は、旗竿地の購入も前向きに検討してみましょう。

4：建物の延床面積が広く取れる場合もある

旗竿地は通路部分も敷地面積に含まれるため、見た目よりも敷地全体の面積が広いケースがあります。その結果、建ぺい率や容積率の範囲内であれば、思った以上に広い家が建てられる可能性もあります。

たとえば、同じ価格帯の整形地では延床面積に制限があるような場合でも、旗竿地なら十分な広さを確保できることも多いです。

建築条件をきちんと確認しながら設計すれば、広く快適な住まいを実現できます。

5：固定資産税の評価額を抑えられる

旗竿地は整形地に比べて土地の評価額が低くなる傾向にあります。これにより、毎年支払う固定資産税の負担を軽減できる可能性があります。

とくに都市部では土地の評価額が高いため、固定資産税が家計に与える影響も無視できません。旗竿地を選ぶことで、次のような経済的メリットが期待できます。

土地の評価は地域や条件によって異なりますが、税金面での優遇が受けられる可能性があるのは旗竿地ならではの魅力です。

購入時だけでなく、「持ち続けたあとの負担」も考えて土地選びをしたい方にとっては、旗竿地も十分に検討する価値があります。

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【FAQ】旗竿地についてよくある質問

旗竿地とは具体的にどんな土地？

旗竿地とは…
道路に面した細長い通路の先に、建物を建てる敷地がある土地のことです。

周囲を建物に囲まれていることが多く、日当たりや通風が課題になる反面、価格が安くプライバシーが確保しやすい点がメリットです。

旗竿地はやめたほうがいいのですか？

一概にやめたほうがいいとは言えません。旗竿地には日当たりや防犯面などのデメリットはありますが、土地価格の安さや静かな環境などのメリットもあります。

事前にデメリットを理解して対策をすることで、旗竿地でも十分に満足度の高い住まいを建てられます。

旗竿地でも住宅ローンは問題なく通りますか？

基本的には旗竿地でも住宅ローンは通ります。ただし、接道義務を満たしていないなど「再建築不可」と判断される土地は、審査に影響する可能性があります。

購入前に建築の可否や接道条件について、営業マンや不動産会社に相談しておくと安心です。

どんな間取りが旗竿地に向いていますか？

採光や通風を確保しやすい間取りが向いています。たとえば中庭や吹き抜け、2階リビングなどを採用することで、周囲に建物があっても明るく開放的な空間が実現できます。

隣家との視線が交差しにくい「コの字型」や「L字型」のレイアウトも、プライバシーの確保に効果的です。

将来の売却は難しくなりますか？

旗竿地は一般的な整形地よりも売却しにくい傾向があります。建築プランを提示するなど、売却の可能性を高める対策が有効です。

旗竿地に強いハウスメーカーはどうやって探せばいいですか？

公式サイトの施工事例を確認して、旗竿地や狭小地などへの建築実績があるかをチェックしましょう。

ハウスメーカーを探す際には、狭小地でも柔軟な設計が可能な会社を、2〜3社ほど比較するのがおすすめです。

▼間取りの自由度が高いおすすめのハウスメーカーについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

【自由設計が叶う】おすすめハウスメーカー13社を比較！間取りの自由度&選び方

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まとめ｜旗竿地は工夫次第でメリットを活かした家づくりができる

この記事では、旗竿地のデメリットや購入前に確認すべきポイントについて詳しく解説してきました。

結論として、旗竿地には確かに日当たりや通風、建築コストなどのデメリットがありますが、設計の工夫によって快適な住まいを建てられます。

ポイントは「デメリットを正しく理解した上で、納得して選ぶこと」です。

旗竿地の購入を前向きに検討している方は、まず旗竿地の建築に強いハウスメーカーを比較することから始めてみましょう。

ハウスメーカーの情報を集めるなら、無料で利用できる一括資料請求サイトがおすすめです。複数の会社のプランや費用感を効率よく比較できるため、あなたに合ったハウスメーカーを見つけやすくなります。

後悔のない土地選びと住まいのために、無料ツールも活用しながら家づくりを進めていきましょう。